私のハチ刺され体験記７：壁の小さな穴に出入りするスズメバチに耳を刺される！

矢吹町の方から「テレビのアンテナ線を通した壁の小さな穴の隙間からスズメバチが出入りしている」「お母さんが歩いていて刺された」「スズメバチが出入りする穴の隙間を塞ごうとして耳を２か所刺された」と駆除を依頼されました（９月下旬）。

駆除を依頼されて直ちに向かったので、現場は殺気だっていました。スズメバチは凶暴なキイロスズメバチでした。巣が壁いっぱいに広がっているため壁のさまざまな隙間が目張りされていました。出入りする壁の穴の隙間に激しく出入りしています。９月下旬はキイロスズメバチの活動最盛期で、壁の中の巣も大きくなってスズメバチの数も多いはずです。

出入りする壁の穴の隙間に激しく出入りしていて、そこから５ｍほどしか離れていない玄関に行こうとして近くを通っただけでふさぎきれなかった壁の穴の隙間からゾロゾロ出てきて大騒ぎしています。その光景を見ただけで怖くなって鳥肌が立っていました。

スズメバチが出入りする壁に近い玄関なので、玄関の中に入ってお話を聞こうとしました。ところが「玄関の戸を閉めないとスズメバチが入ってきて危ないので、中にに入って戸を閉めてください」と何度も促しましたが、玄関口に立っているお父さんが玄関の戸を閉めて中に入ろうとしません。

すると、５分もしないうちにスズメバチが玄関の中に入ってきてしまいました。とっさにお客様たちが刺されては大変と対処しようとしますが、殺虫剤もタオルも持っていない丸腰状態でした。先ずは、お客様たちには「動かないで」と指示します。

スズメバチの注意を自分に向け、仕方がないので玄関の外に出てゆく行動をとりスズメバチを外に出そうとしました。ところが、狙いを定めるようにホバリングしていたスズメバチは追いかけてきました。そして、背を向けて逃げても むきだしになっている左耳の後ろをスズメバチは見事に刺しました。ブーンブーンという羽音がしたかと思ったらチクっと痛みが走りました。

壁の小さな穴の隙間から出入りするキイロスズメバチに３人も刺されてしまった現場の状況を動画で紹介します。

刺された耳の後ろは、痛みに対して鈍いのか、あまり委託はありません。刺された部分がヒリヒリして熱をもって熱っぽくなる感じです。刺されたところが耳なので応急処置するにも水で洗い流し冷やすくらいしかありませんでした。しばらく安静にし、最も怖いアナフェラキシー症状も出てこなかったので、駆除作業に取りかかりました。半日も経つと刺されたことなど忘れるほどの軽傷で済みました。

壁に巣を作ったキイロスズメバチに３人も連続で刺されましたが、誰もアナフィラキシー症状にもならずに、「痛い」「はれた」で済みました。スズメバチに刺されて学んだことは何かを考えました。

【学んだこと：その１】スズメバチを駆除するために「スズメバチの出入り口をふさぐ」ことは、ふさぐ作業中に刺されることが多いです。

「出入り口をふさぐ」という駆除法を実践してスズメバチに刺される方が続出しています。スズメバチの日中の行動は、エサや巣材を採取で巣に頻繁に出入りしています。また、スズメバチの出入り口をふさぐ作業中に巣を刺激しますので、中からゾロゾロとスズメバチが出てきます。これらのスズメバチに作業中に遭遇するため、出入り口をふさぐ作業は、非常に危険です。

スズメバチの出入り口をふさぐことを行うと、新たな出入り口をスズメバチは探し出します。暗闇の中に光が差し込む場所が外につながっているので、探し出すのは簡単です。堅牢に見える建物でさえも構造的な隙間がいっぱいです。その隙間が家の中にあれば、そこからも出てくることになります。巣を作っている空間が構造的な隙間もない状況でなければ有効な駆除法ではないです。

【学んだこと：その２】近くを通っただけで反応するキイロスズメバチの巣の近い場所は危険地帯です。

キイロスズメバチは巣が大きくなるにしたがって攻撃性が強くなってゆきます。ましてや駆除に失敗した場所では、さらに攻撃性が増強されています。そのような場所には近づかない、あるいは家の中に入って戸を閉めるなど安全を確保することが大事です。