お客様に電話で現場状況を聞いて現場を推定する

郡山市にある不動産会社様から「会社が管理しているアパートで2階の共用廊下の壁に設置した2台の室外機の間にある架台に蜂の巣が作られています」と蜂の巣駆除を依頼されました(2024年6月28日)。電話で蜂の巣駆除料金を見積もるために現場の状況を聞きました。その結果「蜂の巣はボール型。蜂の巣の大きさは にぎりこぶしくらい。蜂の巣はマーブル模様。蜂の巣がある室外機の間に身体を入れて駆除作業ができる」ということが分かりました。
室外機の架台に作っていたコガタスズメバチの巣

これらの情報と6月末という時期から①このハチの巣がコガタスズメバチの巣である②すでに働き蜂が成虫になって出ている③小さな脚立を設置すれば駆除できると判断しました。6月末で外の見える場所にボール型の巣を作るのは、ほぼコガタスズメバチです。
越冬を終えた女王蜂が作る逆トックリ型からボール型の巣になったのは、働き蜂が成虫になって出ていて細い筒の部分をかじり取ったからです。巣の中にいる成虫は、女王蜂だけでなく 働き蜂たちもいることを考慮して慎重な駆除が必要です。
現場を確認すると推測通りでした。まだ細い筒の部分がわずかに残っているので働き蜂が成虫になったのは、つい最近です。この巣の中には何匹の働き蜂が成虫になっているのかはわかりません。小さな脚立を共用廊下に設置して駆除を開始します。
コガタスズメバチの巣の巣穴をめがけて殺虫剤を注入

脚立に静かに上がって巣に近づき、巣穴から殺虫剤を注入します。スズメバチの種類によって巣の形状が異なります。コガタスズメバチやキイロスズメバチの巣の巣穴は1個です。巣の中からスズメバチが苦悶するガーガーという音が聞こえてきます。静かになったところで巣を撤去しました。その後、巣を作っていた架台の巣の残渣をきれいに取って、共用廊下に散らばった巣の破片を掃除します。
駆除・撤去後にコガタスズメバチの巣を解体し観察する

撤去した巣の巣盤は1段でした。巣盤に残った羽化跡から3匹の働き蜂が成虫になったことが分かります。女王蜂もしっかり仕留めました。コガタスズメバチは越冬を終えた女王蜂が5月から巣作りを始め、6月中旬頃には逆とっくり型の巣がボール型に変貌し、働き蜂が成虫になって出てきます。6月中旬以降のボール型になったコガタスズメバチの巣は、成虫になった働き蜂の数が増えるほど危険性が高まります。ご注意ください!