スズメバチがアパートの共用廊下を飛び回る!

郡山市にあるアパートを管理されているお客様から蜂の巣の駆除を要請されました(2024年6月25日)。蜂の巣の状況をお客様に聞くと「野球ボールくらいの大きさでマーブル模様の蜂の巣が1階の共用廊下の天井に作られている」「蜂の巣の形はボール型」「スズメバチがときどき廊下を飛び回っている」とのこと。「マーブル模様がある蜂の巣となればスズメバチです」「6月下旬で野球ボールほどの大きさで天井に巣を作るスズメバチとなれば、ほぼ間違いなくコガタスズメバチです」と予想してお客様にお伝えしました。
共用廊下に作った天井のスズメバチの巣を駆除する!

「ボール型の巣であることから、働き蜂が成虫になって出てきているコガタスズメバチの巣です」という現状を説明して、電話でスズメバチ駆除の料金の見積額をお伝えしました。お客様は現状を理解されて見積額に納得されたので、直ちに現場に向かいました。
予想はすべて的中して働き蜂が成虫になって出始めているコガタスズメバチの巣でした。越冬を終えたコガタスズメバチの女王蜂が作った逆とっくり型の巣は、働き蜂が成虫になって出てくると真っ先に細い筒の部分がかじり取られてボール型に成形されます。その成虫になった働き蜂が筒の部分をかじり取ってボール型に成形された巣でした。
このスズメバチの巣は、殺虫剤を使わない方法で駆除してみることにしました。巣の下方に小さな脚立を設置して、そこに上がってビニール袋をかぶせて一気に巣をもぎ取って生け捕りにしました。この方法は、一般の方が自分でスズメバチを駆除したというときに よく聞く駆除方法です。
このスズメバチ駆除方法を実際にやってみると、袋からスズメバチが1匹だけあふれ出て逃げそうになりました。このスズメバチを何とか袋の中に押し込め、事なきを得ました。袋に閉じ込めたスズメバチの処分は、長時間ビニール袋に閉じ込めて食い破って外に出られるのが恐かったので殺虫剤を袋の中に噴霧して行いました。
この方法の問題点は①ビニール袋をかぶせて巣をもぎ取る時にスズメバチが袋の隙間から逃げ出す可能性があること②生け捕りしたスズメバチがビニール袋から逃げ出さないように処理が必要であること。結局、生け捕りしたスズメバチがビニール袋から逃げ出さないように殺虫剤を使うのであれば、最初から殺虫剤を使って駆除した方がいいかもしれません。
この駆除方法を見学していたお客様から「そんなに簡単に駆除できるなら素人でも駆除できますか?」と聞かれました。「ビニール袋を巣にかぶせた隙間から逃げ出そうとしたスズメバチがいたので、一歩間違えば刺されていたかもしれません。ここでのスズメバチ駆除が簡単に見えるのは、わたしがスズメバチ駆除に慣れているからです」と答えました。巣の中に成虫が女王蜂しかいない場合は、素人でも駆除はできるかもしれません。
女王蜂の他に成虫になった働き蜂がいると、成虫になった働き蜂の数だけ危険度は増加します。駆除屋には刺されても仕方ないという覚悟が自然にできています。だからスズメバチが群がろうが たじろがず平然として駆除作業に集中できるのです。
スズメバチの巣を駆除・撤去後に巣の中を観察する!

スズメバチの巣を撤去した後に巣の中を観察すると様々なことが分かります。巣の中には女王蜂と2匹の働き蜂の成虫がいました。巣盤には5匹の羽化跡があるので、5匹の働き蜂が成虫になっていることが分かりました。つまり3匹の働き蜂の成虫が駆除されずに残っています。
この3匹が残っていることがお客様が気になっていたので、働き蜂を1匹捕虫した粘着板を巣跡に設置して戻ってくるスズメバチ対策としました。働き蜂が成虫になって出てきたのは、成虫の数から最近のようです。福島県では、6月中旬ごろにコガタスズメバチの巣では、働き蜂の成虫が出始まります。