スズメバチが玄関を出たら目の前を飛ぶ!玄関の軒下に蜂の巣を発見

郡山市にお住いのお客様からスズメバチの巣駆除を依頼された(2024年6月9日)。お客様からは2年前にスズメバチ駆除を依頼されたことがあり、今回で2回目の駆除依頼だ。「出かけようとして玄関を出たらスズメバチが目の前を飛び去った。もしかしてと玄関を見上げたら軒下に逆トックリ型の巣があった」とのこと。これこそ蜂の巣を発見する極意だ。つまり、スズメバチが飛んでいたら巣があるかもと疑い、飛んでいく行先を追って巣を発見する。さらに「他の場所にも巣があるのでは」と探したら、雨戸がある所の軒下にも逆とっくり型の巣があったとのこと。
玄関の軒下に作っていた逆とっくり型の巣

6月の逆とっくり型の巣と言えば、越冬を終えたコガタスズメバチの女王蜂が単独で作った典型的な巣だ。女王蜂が単独で作る巣にはスズメバチの種特有のそれぞれの形状がある。逆とっくり型の巣の細い筒の部分があれば、成虫は女王蜂だけだという証だ。働き蜂が成虫になって出てきたら、真っ先に細い筒がかじり取られて、巣は逆とっくり型からボール型になる。
玄関の軒下に作っていた逆とっくり型の巣を撤去してみたら女王蜂は留守だった。女王蜂は、巣作り・エサの収集・巣材収集・産卵とあらゆる仕事を1匹でこなすため多忙だ。すぐ帰ってくるはずと、しばらく待つと女王蜂が戻ってきた。巣を撤去していたので、女王蜂は巣を探して飛び回る。そこを粘着板で捕虫した。これで、この蜂の巣駆除は完了する。
撤去した巣の中にあった巣盤を観察すると、育房室は卵と幼虫で満室だった。最も生育が早いもので蛹になる直前の老熟幼虫だった。
雨戸がある所の軒下にも逆とっくり型の巣があった!

同じ家屋で さほど離れていない場所に2個の現役の逆とっくり型の巣があることは珍しい。この巣も撤去してみたら女王蜂が留守だった。この巣の女王蜂は、なかなか帰ってこなかった。1時間ほど待って、やっと巣に帰ってきた。巣を探して飛び回っている女王蜂を粘着板で捕虫して駆除完了だ。
雨戸がある所の軒下に作っていた逆とっくり型の巣

この巣も育房室は卵と幼虫で満室で、最も生育が早いもので蛹になる直前の老熟幼虫だった。玄関の軒下の巣とほぼ同一の発育状況だった。巣を作り始めたのも ほぼ同じ時期だったのだろう。6月上旬では、まだ蛹になったものがいなかった。