全く気付かないうちに忍び寄っていたテラスに天井のスズメバチの巣

郡山市にお住いのお客様から「テラスの天井に蜂の巣があるのを見つけた」と蜂の巣駆除を依頼されました(2024年6月2日)。いつの間にか身近に忍び寄っているコガタスズメバチの逆とっくり型の巣です。逆とっくり型の巣は、長い越冬を終えたコガタスズメバチの女王蜂が単独で作ったハチの巣です。逆とっくり型の巣で細い筒がある場合は、巣に中には成虫が女王蜂しかおらず、働き蜂が まだ成虫になっていないシグナルです。
コガタスズメバチの逆トックリ型の巣を袋をかぶせる駆除法を考える

このスズメバチの巣を夜に袋をかぶせて駆除しようと考えていたお父様をなだめて、駆除の専門家に頼んだ方がいいと娘さんが依頼されました。お父様は過去に駆除した経験はありません。蜂の巣の下方には、さまざまなものが重なっていて、それをきちんと片づけないで考えていた駆除をやらないと危険な状況でした。
逆とっくり型の初期の巣で、スズメバチの女王蜂が戻っている夜にビニール袋でかぶせて巣を一気にもぎ取るというのは、一つの立派な駆除法だと思います。夜には女王蜂は確実に巣に戻っています。日中駆除しようとすると女王蜂が巣材やエサを取りに行っていて巣にいない場合もあります。
ただ、慣れていないがゆえに作業中にためらうことがあったり、巣の下方に作業を邪魔する物があって無理な姿勢で作業するようなことがあれば、非常に危険です。
スズメバチの逆とっくり型の巣を駆除、6月初旬の巣の発育状況

駆除を開始しようとした途端、偶然にも女王蜂が巣に帰ってきました。駆除のタイミングがラッキーです。このコガタスズメバチの逆とっくり型の巣駆除は、下方に重なるようにさまざまな物があったので、それを片付けなく手済むようにロングノズルを用いて行いました。逆とっくり型の細い筒の先端部分からノズルで噴霧した殺虫剤が巣の中に注入されるように行いました。駆除後は捕虫ネットで巣を回収するだけです。
撤去したコガタスズメバチの逆とっくり型の巣内にあった巣盤を観察しました。巣盤の育房室は卵と幼虫で満室になっていました。蛹になったものはおらず、最も発育が早かったもので蛹になる直前の老熟幼虫でした。これが6月初旬のコガタスズメバチの逆とっくり型の巣内の発育状況です。