スズメバチの巣だったのね!ネットで検索してわかった逆トックリ型の巣の正体!
福島市にある会社の物置で蛍光灯の傘にぶら下が何かの巣らしきもの。トックリのような面白い形をしているなぁ~、何だろうとネット検索して初めてスズメバチの巣だと分かる。そこで駆除を依頼されたとのこと。さっそく現場に向かう(2024年5月16日)。トックリを逆さにしたような巣は、コガタスズメバチの典型的な初期巣だった。
スズメバチの巣駆除後、撤去した巣を解体
コガタスズメバチは越冬終えた女王蜂が単独で5月から巣作りを始め、2週間ほどで逆とっくり型の巣を完成させる。コガタスズメバチの女王蜂が作った特有の形状である。スズメバチの女王蜂が単独で作る巣は、種類によって形が違う。
コガタスズメバチの逆とっくり型の巣の形は、働き蜂が成虫になって出てくると整形される。最初に成虫になって出てきた働き蜂が細い先端部分の筒をかじり取って丸くするのだ。だから先端の筒がなくなっていたら働き蜂が成虫になったことが分かる。
逆とっくり型の巣の出入口は 1個しかなく、それは細い筒の先端にある。駆除は、その細い筒の先端から殺虫剤を注入した。すると、巣の中にいた女王蜂がストーンと落下してきた。あとは捕虫ネットを使って巣の根本を引っかけて取るだけだ。
撤去した巣を解体すると子供を育てる部屋(育房室)が並ぶ巣盤が出てきた。巣盤の育房室は、卵や幼虫で満室になっていた。
これだけの巣を女王蜂がたった1匹で苦労して作り上げたものだと思うと、駆除したことに心苦しさを覚えることが度々ある。この巣を放置すれば、秋にはバレーボールの大きさになって働き蜂が飛び回ることになる。ましてや、会社の物置であれば 人の出入りが激しい場所で共存が難しい。