〒963-8061 福島県郡山市富久山町福原字境田50-2
田村市の古い市営住宅で庇(ひさし)と壁の間からスズメバチが出入りしていました。
スズメバチが部屋の中に入ってきそうで、窓を開けられません。
田村市役所から この市営住宅のスズメバチ駆除を要請されました(2019年8月31日)。
スズメバチが出入りするという場所を教えてもらい、その場所に詳細を観察するために近づきます。
すると、庇(ひさし)の上の方から数匹のスズメバチが飛んできました。
近づいただけなのですが、スズメバチが警戒し始まったようです。
スズメバチは、凶暴なキイロスズメバチです。
脚立を設置してスズメバチの出入り口を探すために庇とその上にある壁を観察します。
壁は幅15cmのスギ板が縦に並べられるように作られていて、その並べられた板と板の間に5mmほどの隙間が縦にあります。
その5mmほどの縦の隙間の一部に巣の外皮らしきものが見えます。
そして、スズメバチは、庇と接点になった壁の隙間から出入りしていました。
これらの状況からスズメバチの巣は壁間に巣があるように見えました。
ここまで観察していると、スズメバチたちが隙間からゾロゾロと出てきて、その中の1匹にまとわりつかれ、その場を撤退しました。
この時は、もちろん怖いので防護服を着て観察しています。
田村市でスズメバチ駆除の現場
スズメバチの巣は壁間にあるように見えた(田村市)
先ずは、ハチの巣が壁間にあると想定し、隙間から出てくるスズメバチを静かにさせるために、スズメバチたちの出入り口になっている隙間から壁の中に殺虫剤を吹き込みます。
殺虫剤をしばらく吹き込んでいるとスズメバチが壁の中から出てこなくなります。
スズメバチの出入り口は壁の隙間(田村市)
スズメバチの出入り口から殺虫剤をスプレー(田村市)
壁間に蜂の巣があるとしたら、蜂の巣が見えてくるはずと壁のスギ板を切ります。
ところが、スギ板を切った部分の壁間は空っぽでハチの巣はありませんでした。
それでは、蜂の巣は、どこにあるんだと、マイクロスコープをスギ板を切った部分から壁の中に挿入し蜂の巣を探します。
マイクロスコープを下方の庇側に向かって入れてゆくと、すぐに蜂の巣を見つけることができました。
スズメバチの巣は、庇の軒裏天井にあったのです。
スズメバチの巣は壁間にはなかった(田村市)
スズメバチの巣をマイクロスコープで発見(田村市)
そこで、ベニヤ板でできた軒裏に20cm角くらいの大きさの穴をノコギリを使って開けました。
その穴を開けた瞬間、キイロスズメバチの大きな巣が見えました。
真っ白いまゆが目立つ直径30cm以上はある大きなキイロスズメバチの巣です。
この軒裏天井の蜂の巣を撤去します。
スズメバチの巣の巣盤は2層になっていました。
その巣盤の1層目は横に広がって大きくなった巣盤で2層目は小さな巣盤でした。
スズメバチの巣を取りだすため、軒裏を切る(田村市)
軒裏天井に作られたスズメバチの巣(田村市)
庇の軒裏天井に高さがないため、その形状にあわせるかのように水平方向に巣を拡張していたようです。
さすがは、どこにでも巣を作ることができる器用なキイロスズメバチだと感心させられます。
蜂の巣を撤去後、巣跡に戻ってくるスズメバチも多く、その対策をしっかり行いました。
スズメバチの巣を撤去した巣跡(田村市)
駆除したスズメバチの巣(田村市)
先ずは、どこからスズメバチが出入りするのか、その出入り口の探索をすることから始めました。
庇の上からスズメバチが出入りしていたようなので、脚立を設置して庇の上方を観察します。
すると、庇の上にあるスギ板の壁の隙間からスズメバチが出入りしていました。
その後、壁間に蜂の巣があると推定しましたが、そこには蜂の巣がありません。
次に、マイクロスコープを使って庇の軒裏天井に蜂の巣があることを突き止めました。
そして、軒裏にノコギリで穴をあけて蜂の巣を駆除、撤去することができました。
これら駆除作業の一連の流れを動画で紹介しています。
「田村市でスズメバチ駆除- 古い市営住宅の屋根と壁の間からスズメバチ(Vespa simillima)が出入りする!」
最初に壁間に蜂の巣があると思い込んで、駆除作業をしたら、見事に裏切られたショックは大きな精神的なダメージがありました。
マイクロスコープを使うことによって庇の軒裏に蜂の巣があると確信できたことは救いでした。
見えない蜂の巣の場合、巣を探す間に「あーでもなかった」「こーでもなかった」と連続することが多いので、そのストレスが少なくてすみました。
暑い日の日中に、防護服を着て、見えない蜂の巣の探索、ノコギリでの壁のスギ板切り、軒裏の穴あけ作業、さらに蜂の巣の撤去作業と非常に長い時間の駆除作業となりました。
そのため、呼吸が荒くなって熱中症になりかけた駆除でした。
見えなくて、どこにあるかわからない蜂の巣を「見える化」できることが駆除技術として求められています。
見える巣は、どんなことをしてでも確実な駆除が必ずできるからです。
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