〒963-8061 福島県郡山市富久山町福原字境田50-2
福島県石川町にある福島県立石川高等学校の事務長さんからスズメバチ駆除についてお問い合わせがありました(2024年8月上旬)。「高所作業車も入れない場所で4階建て校舎の軒下にスズメバチが巣を作っていますが、駆除してもらえますか? 現場に来ていただいて見積っていただけないでしょうか?」とのこと。
事務長さんと調整した日時に駆除料金を見積もるために現場にうかがいました。スズメバチの巣がある校舎の軒下までの高さは、思ったよりも高く 15mほどあります。
スズメバチの巣は、近くから集団で軒下に引っ越してきたキイロスズメバチの巣でした。キイロスズメバチの引っ越し巣の大きさは直径20cmほどです。キイロスズメバチは引っ越しする習性があります。この巣は7月初旬くらいに引っ越してきたと推定しました。
この高すぎる軒下にあるスズメバチの巣をどうやって駆除しようかと思案します。校舎にある窓は開けられない構造になっているとのことから、窓から顔を出して駆除することができません。もちろん2段ばしごを使ってもスズメバチの巣に届かない高さです。
ルイワン独自の方法でも簡単ではありませんが、何とかスズメバチの巣駆除はできると判断しました。事務長さんに提示した見積額を検討していただいて承認後、連絡してもらうことになりました(2024年7月末)
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石川高等学校の事務長さんから「見積もりが了承されました。午前中はクラブ活動があるので午後に駆除してほしい」と要望され、2024年8月初旬にスズメバチ駆除に高校うかがいました。そして、スズメバチ駆除の現場で用務員さんから面白い経験談を聞くことができました。
石川高等学校の用務員さんの面白い経験談
昨年も軒下のほぼ同じ場所にキイロスズメバチが巣を作っていたので、用務員さんと先生たちでスズメバチの巣を駆除したとのこと。
そのスズメバチの巣の駆除方法を以下のようにお話してくれました。校舎の高さが違う建物がくっつき、それぞれ屋上の軒下までの高さが30cmほど違います。そのため、それぞれの屋上が交差する場所(現場写真参照)が30cmの隙間になっています。その隙間から5mほど先の軒下にスズメバチの巣が見えます。
その隙間からスズメバチの巣まで届く長い竹竿を用意しました。その竹竿の先端にスズメバチの巣をひっかけて落とせるようにフック状にした金具を取り付けた道具を準備しました。
先ず、その隙間からスズメバチの巣をめがけて遠い場所まで届くという殺虫剤を噴射します。そして、その隙間から準備した竹竿を軒下のスズメバチの巣まで近づけ、その先端に装着したフックをスズメバチの巣にひっかけて落下させました。
殺虫剤の噴霧作業や巣の撤去作業中にこちら側に飛んで来るスズメバチたちは、先生たちに後方から殺虫剤を噴射してもらって刺されないように援護してもらいました。
すばらしいアイデアの駆除法に感嘆してしまいました。このスズメバチの巣駆除をした用務員さんの感想は、もう2度と同じような危険なことはやりたくないでした。
この用務員さんのお話を聞いて同じような方法で駆除すれば楽にできるかもしれないと思いました。とりあえず、ここに来る前に考えてきた独自の方法で地上から何とか軒下のスズメバチの巣の中に確実に殺虫剤を注入し、巣を撤去することにしました。
福島県立石川高校の校舎でスズメバチの巣駆除の現場
石川高校で4階建て校舎の軒下に作ったスズメバチの巣
高所すぎる4階の校舎の軒下にあるスズメバチの巣の中に地上から何とか殺虫剤を注入することができました。ただ、スズメバチの巣の撤去は、ここに来る前に考えてきた方法だと できないことはありませんが、苦戦しそうでした。
そこで、スズメバチの巣の撤去は、用務員さんが話してくれた屋上が交差する隙間から作業した方がやりやすいのではと考えました。そこで、用務員さんにお願いして屋上に案内してもらいました。
屋上が交差する隙間からのぞき込むと、5m先の軒下にあるスズメバチの巣がよく見えました。最初からここから作業をしていれば、殺虫剤の巣の中への注入や巣の撤去作業はスムースに行えたのになぁ~と反省しました。
石川高校校舎の軒下に作ったスズメバチの巣の中に殺虫剤を注入
石川高校校舎の屋上で段差の隙間から見える軒下のスズメバチの巣
屋上が交差する隙間から捕虫ネットを伸ばし、スズメバチの巣を包み込んだ後に引っ張ってもぎ取るように撤去しました。次に軒下の巣跡の残渣を削り取りました。この作業後、ルイワン独自の方法で巣に戻るスズメバチ対策として巣跡を処理しました。これは、生き残ったスズメバチの残党が多いと再び巣を作ることがあるからです。
石川高校で校舎の軒下に作ったスズメバチの巣を撤去した直後の様子
石川高校校舎でスズメバチの巣の撤去後、軒下の巣跡の巣の残渣
キイロスズメバチの引っ越し時期は、引っ越し前の大元の巣(母巣という)から成虫になったものが引っ越し巣に集合してきます。そのため、撤去した巣から、母巣の状況を推測する必要があります。
撤去したキイロスズメバチの巣を解体すると、羽化跡がありました。このことから母巣でほとんど羽化して成虫になって引っ越し巣に集まってきていることがわかります。撤去した巣から女王蜂も出てました。
女王蜂を駆除しても生き残ったスズメバチの残党が多いと、再び残党が巣を作り始めることがあります。それを回避するために巣跡に戻るスズメバチ対策をしています。
石川高校の校舎の軒下から撤去したキイロスズメバチの巣
石川高校の校舎の軒下に作ったキイロスズメバチの巣の女王蜂
高さが15mほどもある4階建て校舎の軒下に作ったキイロスズメバチの巣駆除となれば「高所作業車などの重機を使わなければ駆除ができない」と答えるハチ駆除業者が多いのではないでしょうか!
ところが、石川高校の用務員さんは知恵を絞ってスズメバチの巣を駆除していました。用務員さんは、高さが違う校舎の屋上が交差する場所に隙間があるという建物の構造を読んでスズメバチの巣の駆除法を編み出しました。その柔軟性がある発想は見事です!
殺虫剤を噴射する場合、巣の中にいるスズメバチが騒ぎ出して巣の表面に出てくる前に巣の中に注入しなければ、次から次とスズメバチが外に出てきて飛び回ることになります。そうなるとスズメバチに刺される危険度が高くなります。昨年、用務員さんがスズメバチの巣を駆除作業中に、この事態が起こって かなり怖い思いをしたのではないでしょうか・・・
また、日中の駆除となれば、外出から巣跡に戻ってくるスズメバチ対策も必須となります。女王蜂が駆除されても働き蜂の残党がたくさん生き残れば、巣を再び作ることもあるからです。
さらに、キイロスズメバチの引っ越し最盛期の引っ越し巣では、母巣の状況を推定し、母巣を探しだして駆除する必要がある場合もあります。キイロスズメバチは厄介なスズメバチです。
この4階建て校舎の高所に作ったキイロスズメバチの巣駆除では、石川高校の用務員さんから 学んだことが たくさんありました。こころから感謝します。
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